荘加 大祐 (Daisuke Shoka)

このカテゴリーでは、マーケティングに使えるフレームワークや分類を紹介していきます。
なお、このカテゴリーの内容はロジカルシンキングの基礎知識を前提として記述されています。読み進める中で意味の分からない単語があったら、以下のリンクを参考にしてください。
では始めていきましょう。
目次
ビジネス/マーケティングとは
まずは、「マーケティング」という言葉を定義するところから始めましょう。マーケティングを理解するためには、その上位概念である「ビジネス」から考えるのがベストです。このセクションでは、ビジネスの定義や企業のゴールを理解することを通じて、マーケティングというものをより高い視点から捉えていきます。
マーケティングの全体像
では、ここからはマーケティングを掘り下げていきましょう。
上のスライドは、マーケティングのハイレベルな部分で使える一連のフレームワークをまとめた樹形図です。使い勝手のいいものは押さえたつもりなので、一通り学んで、機会があったら使ってみてくださいね。
では、順に説明していきます。
競争のフレームワーク
ビジネスとは、要するに競争です1。これだけ世の中が豊かになっても、なぜ私たちが相も変わらず競争に明け暮れているのかは興味深い謎ですが、とにかくそうなっています。
つまり、ファイナンスでも、マーケティングでも、コンプライアンスでも競争が起きています。
さすがにコンプライアンスでは競争はないかと思いきや、そうでもありません。分かりやすいのは大企業によるグローバル節税ですね。彼らは「ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチ」という、素人が聞いたらとても節税スキームとは思えない手法を使い、限界まで節税していると言われています。
コンプライアンスでこの有様ですから、マーケティングでどうなるかは言うまでもありません。マーケティングは、完全に競争の世界です。
ということで、まずは競争を分解するフレームワークを勉強しましょう。詳細は以下のリンクで解説しています。
マーケティングの土台
マーケティングのあらゆる論点に関して、必ず持つべき視点が2つ存在します。それは、①マクロ環境と、②経営資源です。
マクロ環境
まず、根本的な土台はマクロ環境です。「マクロ環境」と言うと小難しく聞こえるかもしれませんが、要するに「世の中」のことです。
ビジネスとは世の中を舞台に行われるものである以上、あらゆるビジネスの成否は、根本的には世の中の流れから決まります。社会が欲しがらなくなったモノを売ることは、どんな企業にもできません。
言い換えると、マーケティングのWhatやHowの答えは、マクロ環境の変化に応じて変わっていくということです。ビジネスを成功に導きたいなら、世の中の未来を予測して、適切な対策をとる必要があります。
一方で、「マクロ環境(世の中)」という概念は大きすぎるのも事実です。「世の中にアンテナを立てておく」と言うのは簡単ですが、これは具体的に、社会の何を、どのような視点で捉えることなのでしょう?
(続きは執筆中です)
経営資源
2つめの土台は経営資源です。自社が所有するリソースですね。
当然の話ですが、WhatやHowの論点から導かれる解決策は、実行可能なものでなければなりません。無い袖は振れないですからね。
つまり、マーケティングの論点を考えるときは、常に「経営資源は足りるか?」という論点がセットになるわけです。
では、経営資源とは具体的に、何のことなのでしょう? もはや、「ヒト・モノ・カネ」といったフレームワークでは時代遅れで対応できません。経営資源の正しい分類を理解しましょう。
What(何をするか)のフレームワーク
競争のフレームワークに従えば、マーケティングはWhat(事業)とHow(個々の事業)のレベルに分けられます。
このうち、Whatレベルの論点とは、要するに投資判断(ある事業に投資するか/しないか)です。これについて詳しく学んでいきましょう。
(以降の内容は執筆中です)
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最近は「競争がないところで儲ける/競争がない状態に持ち込む」という考え方が流行っていますが、これもある種の競争のやり方だと考えてください。 ↩